早大山の子の山行記録です。
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屋久島

<参加者>
4年:高津戸 酒井
2年:矢島(CL)千葉(食糧)布目(医療)会計(下村)
1年:安食(SL)
<行程>
1日目:羽田~鹿児島~ドルフィンポート
2日目:鹿児島港~屋久島~白谷小屋
3日目:白谷小屋~縄文杉~新高塚小屋
4日目:新高塚~平石~新高塚小屋
5日目:新高塚小屋~楠川分れ~荒川口~下山
6日目:屋久島観光~鹿児島港
7日目:鹿児島観光
<記録>





































































1.日程
2009年3月11日(水)~17日(火)
2.参加(学年は当時)
酒井(二文4年・記録) 高津戸(二文4年)
下村(神大2年・会計) 千葉(お茶大2年・食糧)
布目(明大2年・医療) 矢島(政経2年・CL・気象)
安食(社学1年・SL・気象)
計7名
3.在京連絡人
谷岡様(理工2年) ありがとうございました。
4.見送り
栗原様 西井様 ありがとうございました。
5.傷病
風邪を引いた者1名。現在医療箱には風邪薬がない状態なので補充すること。
また、傷口に当てるガーゼや脱脂綿が入っていないことも問題である。
6.会計
別紙の会計報告を参照のこと。
7.装備
ガスは航空機への持ち込みが手荷物・託送ともにできないので、鹿児島・天文館の好日山荘で現地調達した。なお、屋久島島内でも宮ノ浦港から徒歩約10分弱の観光センターで調達が可能である。この観光センター入口横にあるコインロッカーにテント(島内では一部キャンプ場を除いて幕営禁止)や下界での服など山で不要な荷物を預けることができる。サイズは大きめで、料金は1回500円。かなりの量の荷物が入るので、利用価値はきわめて高い。
食糧の調達は鹿児島中央駅(以後「中央駅」と表記)前のダイエーで行った。売り場面積がとても広く品揃えも豊富なので何でも手に入る。他に、中央駅地下のアミュプラザにもスーパーがある。
8.交通
*羽田空港→鹿児島空港
スカイネットアジア航空のSNAバーゲンを利用。11100円で鹿児島へ飛べる、最速にして最安の交通手段。ただしきわめて競争率が高いので、遅くとも2か月前ごろに予約を済ませておく必要がある。
*鹿児島空港→鹿児島市内
リムジンバス1200円。南国交通といわさきバスネットワークの共同運行。便によって経由地が異なるが、市内までの所要時間は1時間程度。本数自体は非常に多い。
*鹿児島港←→宮之浦港
フェリー屋久島丸。08年12月に就航したばかりで、片道料金(学割)は前回利用したフェリー屋久島2と同額の3700円。往復はこの倍額。ただし今回は就航記念キャンペーンか何かで3200円で乗れた。乗り心地はとても良く、錦江湾内はもちろん、外海に出てもまったく揺れなかった。途中、開聞岳や佐多岬などもきれいに見える。シャワールームは水が出ない。
*宮之浦入口→白谷雲水峡
種子島・屋久島交通バス530円。宮之浦入口バス停は前述の観光センターの前にあるので、荷物をロッカーに入れてすぐバスに乗ることができる。
車窓風景は格別。なお、まつばんだ交通も同じ区間で路線バスを運行しているので、時間によってはそちらを利用することもできる。時刻はHPにて確認のこと。
*荒川三叉路→安房
種子島・屋久島交通バス650円。紀元杉始発の2本(11:05と15:05)と荒川登山口始発の1本(17:15、荒川登山口17:00発)が利用できる。また、この他にまつばんだ交通のバスもある(宮之浦行き)。荒川登山口からバス停までの林道はひたすら登りでキツい。1時間というエアリアのコースタイムはおそらくウソ。なお近くに公衆電話があるので、バスを逃した場合はこれでタクシーを呼ぶとよい(携帯は圏外)。
*その他島内の移動
安房しんじやまレンタカーを利用。カローラ1台(1500cc定員5)・プラッツ1台(1000cc定員5)を48時間借りて合計\24863(含・保険代)。旅行ガイドブック『るるぶ』の読者特典で基本料が10%引きになる(48時間までの場合)。宮之浦港で乗り捨て可。店のおじさんはオープンな人で、たんかんを一袋プレゼントしてくれた。
9.宿泊
*ドルフィンポート(幕営)
鹿児島港の一角にあるフードコートのようなおしゃれな商業施設。目の前に桜島が大きくそびえる。どの店も高級志向で値段は全体的に高め。東京でもまれに見るファミレス「びっくりドンキー」(裏春も含めた6日間の鹿児島滞在の中、筆者はここで2回食事をした)とファミリーマートが入っており、非常に便利である。店舗スペースと港の間に芝生があり、今回も前回同様ここで幕営。風の強かった前回とうって変わって今回はほぼ無風で、非常に快適な一夜を過ごすことができた。ただ場所が場所だけに目立つので、テント設営は寝る直前にするのがよい。
中央駅から天文館などの市内主要ポイントを循環するバス「ドルフィン150」(150円均一)で「ドルフィンポート」下車。屋久島を含む離島へのフェリー乗り場へは徒歩10分ほど。
*平内屋
島南部の平内にある。島を一周する県道77号線沿いにあるが、一件普通の民家と変わらないので夜は特に見落としやすい。料金は素泊まり1600円で、中は非常に清潔。駐車スペースは5台分ほどある。風呂・洗濯機があるが使用時間に制約がある。乾燥機もあるが、海風の当たる外の物干しも非常に乾きが早い。アルコールの持ち込みは禁止。また23時消灯となっており、これを厳守せねばならない。全体的にストイックな宿なので、打ち上げのために利用するには難があるといえる。
*民宿あさか
宮之浦と安房のほぼ中間の楠川集落にある。平内屋同様77号線沿いにあるのでわかりやすい。料金は素泊まり2000円で、部屋はテレビ・冷蔵庫・流しなどすべて揃っていて非常に快適。駐車場も広いので余裕を持って駐車できる。前回の報告書にもあるように、酒類の品揃えが充実したスーパー「わいわいらんど」(屋久島の焼酎「三岳」ももちろん扱っている)から至近距離にあり、打ち上げの買い出しにも苦労しない。注意点としてはトイレが若干離れていること、そして会計のタイミングがあいまいなことが挙げられるが、いずれもあらかじめ確認しておけば深刻な問題ではない。
10.行程 (凡例 …空路 ~海路 =陸路 →歩行)
当初の予定は以下の通り。
3/11(水) 羽田空港…鹿児島空港=鹿児島市内
12(木) 鹿児島港~宮之浦港=白谷雲水峡-(1:10)→白谷山荘
歩行時間計1:10
13(金) 白谷山荘-(1:20)→楠川分れ-(1:10)→大株歩道入口-(1:50)→
縄文杉-(1:30)→新高塚小屋 歩行時間計:5:50
14(土) 新高塚小屋-(3:20)→宮之浦岳-(2:00)→黒味岳-(0:35)→
花之江河-(1:25)→淀川小屋 歩行時間計7:50
15(日) 淀川小屋-(約1:30)→紀元杉=安房=尾之間温泉=平内
歩行時間計およそ1:30
16(月) 終日島内周遊(予備日兼用)=民宿あさか
17(火) 民宿あさか=宮ノ浦港~鹿児島港
しかし運悪く、宮之浦登頂を目指した14日に寒冷前線が日本列島を縦断。当日は予定通り出発はしたものの、前日までとうって変わって強風が吹き荒れ視界の利かない危険な状態であったため淀川への縦走を平石岩屋の時点で断念。以下の行程に変更した。
3/14(土) 新高塚小屋停滞
15(日) 新高塚小屋(←→宮之浦岳)→縄文杉-(4:40)→荒川三叉路=安房安房=平内 歩行時間計5:50
16(月) 終日島内周遊(予備日兼用)=民宿あさか
17(火) 民宿あさか=宮之浦港~鹿児島港
翌15日は天気こそ回復したものの、森林限界突破後のルート上にある岩盤が凍っている可能性が排除できず、その際には4本爪の軽アイゼンでは対処ができないことから、宮之浦へのピストンをせずに荒川登山口へ下山する苦渋の決断を下した。終わってみれば2年前とまったく同じ負け方をしてまったく同じ退路をたどることとなったが、この日実際に宮之浦登頂を目指した人の話では新高塚側から宮之浦への登頂はこの日も依然困難な状況であったようで、結果的に正しい判断であったように思う。
*3/11(水) 羽田空港…鹿児島空港=鹿児島市内→ドルフィンポート
この日は鹿児島への移動のみ。詳細な情報は他項を参照のこと。
*3/12(木) 鹿児島港~宮之浦港=白谷雲水峡→白谷山荘
白谷雲水峡までの交通に関しては前述の通り。白谷雲水峡の入口にあたる白谷広場はその名に反してあまり広くないので注意。車道を少し進んだところにトイレがあるので、入山前に必ず済ませておく。入山の際に支払う協力金は300円/人。白谷雲水峡の渓谷美は縄文杉に次ぐ屋久島の観光スポットで、途中渡る吊り橋から見下ろす景色は圧巻。観光客も多く訪れるので道は歩きやすい。ただし、途中いくつか渡渉点があるので増水時は注意。直接白谷山荘へ向かってもよいが、くぐり杉などを見ながら行くのもよい。白谷山荘はコンクリートの頑丈な造りで、小屋の真正面に水場がある。トイレが建物内にあるため臭いが気になるが、一定時間が経てば慣れる。また扉で仕切られた奥の部屋を確保できれば臭いはほとんど気にならず、快適に過ごせる。
*3/13(金) 白谷山荘→楠川分れ→ウィルソン株→縄文杉→新高塚小屋
楠川分れまでは鬱蒼とした苔蒸す森の中を行く。途中辻峠からは太鼓岩へ登る道が分岐している。木の根が入り組み滑りやすいが、その先にある太鼓岩は宮之浦岳など屋久島の山々を一望できる素晴らしい展望台のはずなので(この日はガスで何も見えず、風が強くて長居はできなかった)、天気が良ければ行く価値はありそう。楠川分れで荒川からのトロッコ軌道に合流、大株歩道入口まで延々と軌道上を歩く。軌道は平坦なのでコースタイムの短縮は容易。軌道終点の大株歩道入口にはトイレがある。ここから先は縄文杉まで木の階段を中心とした急なアップダウンが続く。登りでも滑りやすいので足元に注意。途中ウィルソン株(中に入れるが登ってはならない)・夫婦杉・大王杉を経て有名な縄文杉に至る。縄文杉の少し先に高塚小屋がある(トイレあり)が、宮之浦岳までの距離を勘案するとこの先の新高塚小屋に泊まる方が賢明である。新高塚小屋へは縄文杉から1本で着けるが、この1本が個人的には一番きつかった。小屋手前の沢が水場として使えるので、到着前にここで水をくんでおくとよい。新高塚小屋は広くて過ごしやすいが、夜はかなり冷え込むので防寒は万全に。またトイレと水場が少し離れているので、いずれも明るいうちにその場所を把握しておくべきである。
*3/14(土) 新高塚小屋→第二展望台→平石→第二展望台→新高塚小屋
第二展望台付近まではシャクナゲの森。その先で森林限界を超えるが、海から直接吹き付ける風は非常に強い。さらにこの日は寒冷前線の影響で猛吹雪となり、視界もほとんどきかない状態。足元では、雪が溶けてできた巨大な水たまりが行く手を遮る。靴の防水を万全にしていても心もとない。平石付近では岩肌につけられた木道が凍結して非常に危険であった。ひとまず岩を登り切って安全な岩陰(屋久島では岩屋とよぶ)に逃げ込み、これ以降の前進を断念。新高塚へ引き返すことにした。いうまでもなく、復路は往路以上に細心の注意が必要。小屋に戻ってからはひたすら雑談で時間をつぶした。
*3/15(日) 新高塚小屋→縄文杉→荒川登山口→荒川三叉路=安房=平内
先述の理由から宮之浦登頂を完全に断念し、荒川三叉路15:05発のバスを目指して下山。楠川分れまでのコース状況は先述の通り。木道はやはりとても滑りやすい。トロッコ軌道上に併設されている木道は小杉谷集落跡(トイレあり)を過ぎたあたりで途切れ、その先は荒川登山口(トイレあり)まで軌道の枕木の上をじかに歩くことになるが、枕木は等間隔には並んでいないので歩幅が乱れて歩きにくい。交通の項で述べた通り、荒川登山口から荒川三叉路バス停までは舗装された林道をひたすら登る。これが地味にこたえる。この道を少しでも楽にクリアするためには、朝余裕をもって下山を開始すること!バスの時間まで余裕時分を確保すれば、途中サルや山あいを眺めながらのんびり登ることができる。
安房へ下るバスの車窓風景は深山幽谷のそれからヤシの木の生い茂る南の島のそれへとあまりにも極端に変化するので、さながら神隠しにあったような気分になる。
その後安房で車を借りて平内の宿に荷物を置き、尾之間温泉(200円)で労をねぎらった。若干狭いが価格は手ごろで雰囲気もよい。地元集落の住民は無料で入れるため終始にぎわっている。お湯は熱め。
*3/16(月) 平内=屋久島フルーツガーデン=栗生=大川の滝=屋久島灯台=
宮之浦=永田いなか浜=矢筈嶽神社=民宿あさか
一足先に鹿児島へ戻る酒井さんを見送った後、レンタカーで屋久島観光。島南部の平内から県道77号線で島を3/4周した。屋久島フルーツガーデンはパッションフルーツやマンゴーなどの熱帯フルーツが試食できる植物園。栗生集落の浜辺には小さいながらもマングローブが茂る。大川(おおこ)の滝は名瀑100選にも登録された屋久島最大の滝で、88Mの高さから水の流れ落ちるさまは圧巻。この先永田まで、77号線は道幅の細い西部林道とよばれる区間に入る。カーブが連続しヤクシカ・ヤクザルが頻繁に飛び出してくるので運転の際は注意を。その西部林道の途中に白亜の屋久島灯台がある。灯台だけあって展望はきわめて素晴らしく、口永良部島や種子島、さらに鹿児島県本土と思われる島影まで見渡せる。その後宮之浦の観光センター2階のレストランで屋久島料理の昼食をとったのち再び永田方面へ引き返し、透明な海に白い砂浜が映える永田いなか浜と島の北端に突き出た矢筈嶽神社を回って民宿あさかのある楠川集落へ向かった。この日の風呂は安房の屋久島グリーンホテルの日帰り入浴。タオル付き630円で入浴道具は完備。さすがホテルである。入浴後は麦茶のサービスがあり、ロビーでインターネットを閲覧できる(無料)。屋久島最後の夕食は安房の「味処ふるさと」で地元の食材を堪能。カメノテ(磯でみられる貝の一種)の塩ゆでが個人的には大ヒット。お酒に合う味。
*3/17(火) 民宿あさか=宮之浦港~鹿児島港(解散)
矢島は科目登録と裏春準備のため安房7:00発の高速船で鹿児島へ。種子島も経由したのに鹿児島着は9:35。所要時間はフェリーの約半分強!
他のメンバーは宮之浦12:00発のフェリーで16:00に鹿児島港に到着後、鹿児島中央駅アミュプラザ地下の「かつ寿」で裏春メンバーとともに薩摩黒豚とんかつを堪能した。食後は列車で開聞へ向う裏春メンバーを見送って中央駅近くの鹿児島リトルアジア泊。翌日帰京の途についた。なお鹿児島リトルアジアは立地・設備・コストパフォーマンスともに優れた非常に便利な宿である。詳細は裏春報告書を参照のこと。
11.所感
2年前登頂に失敗した宮之浦を今度こそ極めて4年生に心地よく卒業してもらおうという構想は去年の秋ごろからありました。それがこのほど実を結び、個人山行という形でこそあれ山の子3度目の宮之浦挑戦を実現させることができてうれしく思います。
今回は前回の反省を生かして本格的防寒・軽アイゼンなどを揃えて挑みましたが、結果的には先述の通り前回とまったく同様に屋久島の気まぐれな天気に負ける形となってしまいました。残念ではありますが、撤退という今回の結果はその裏を返せばまた挑戦するきっかけにもなったので、前向きにとらえることにしています。
アクシデントや苦境に陥ったことも何度となくありましたが、それにもかかわらずみんなが最後に楽しかったと言ってくれたことは、俺にこれ以上ない喜びとやり甲斐を与えてくれました。もし将来山の子での思い出話をすることがあっても、この山行のおかげでそのときのネタには困らずに済みそうです。
みんな、本当にありがとう。
記:矢島
<参加者>
4年:高津戸 酒井
2年:矢島(CL)千葉(食糧)布目(医療)会計(下村)
1年:安食(SL)
<行程>
1日目:羽田~鹿児島~ドルフィンポート
2日目:鹿児島港~屋久島~白谷小屋
3日目:白谷小屋~縄文杉~新高塚小屋
4日目:新高塚~平石~新高塚小屋
5日目:新高塚小屋~楠川分れ~荒川口~下山
6日目:屋久島観光~鹿児島港
7日目:鹿児島観光
<記録>
1.日程
2009年3月11日(水)~17日(火)
2.参加(学年は当時)
酒井(二文4年・記録) 高津戸(二文4年)
下村(神大2年・会計) 千葉(お茶大2年・食糧)
布目(明大2年・医療) 矢島(政経2年・CL・気象)
安食(社学1年・SL・気象)
計7名
3.在京連絡人
谷岡様(理工2年) ありがとうございました。
4.見送り
栗原様 西井様 ありがとうございました。
5.傷病
風邪を引いた者1名。現在医療箱には風邪薬がない状態なので補充すること。
また、傷口に当てるガーゼや脱脂綿が入っていないことも問題である。
6.会計
別紙の会計報告を参照のこと。
7.装備
ガスは航空機への持ち込みが手荷物・託送ともにできないので、鹿児島・天文館の好日山荘で現地調達した。なお、屋久島島内でも宮ノ浦港から徒歩約10分弱の観光センターで調達が可能である。この観光センター入口横にあるコインロッカーにテント(島内では一部キャンプ場を除いて幕営禁止)や下界での服など山で不要な荷物を預けることができる。サイズは大きめで、料金は1回500円。かなりの量の荷物が入るので、利用価値はきわめて高い。
食糧の調達は鹿児島中央駅(以後「中央駅」と表記)前のダイエーで行った。売り場面積がとても広く品揃えも豊富なので何でも手に入る。他に、中央駅地下のアミュプラザにもスーパーがある。
8.交通
*羽田空港→鹿児島空港
スカイネットアジア航空のSNAバーゲンを利用。11100円で鹿児島へ飛べる、最速にして最安の交通手段。ただしきわめて競争率が高いので、遅くとも2か月前ごろに予約を済ませておく必要がある。
*鹿児島空港→鹿児島市内
リムジンバス1200円。南国交通といわさきバスネットワークの共同運行。便によって経由地が異なるが、市内までの所要時間は1時間程度。本数自体は非常に多い。
*鹿児島港←→宮之浦港
フェリー屋久島丸。08年12月に就航したばかりで、片道料金(学割)は前回利用したフェリー屋久島2と同額の3700円。往復はこの倍額。ただし今回は就航記念キャンペーンか何かで3200円で乗れた。乗り心地はとても良く、錦江湾内はもちろん、外海に出てもまったく揺れなかった。途中、開聞岳や佐多岬などもきれいに見える。シャワールームは水が出ない。
*宮之浦入口→白谷雲水峡
種子島・屋久島交通バス530円。宮之浦入口バス停は前述の観光センターの前にあるので、荷物をロッカーに入れてすぐバスに乗ることができる。
車窓風景は格別。なお、まつばんだ交通も同じ区間で路線バスを運行しているので、時間によってはそちらを利用することもできる。時刻はHPにて確認のこと。
*荒川三叉路→安房
種子島・屋久島交通バス650円。紀元杉始発の2本(11:05と15:05)と荒川登山口始発の1本(17:15、荒川登山口17:00発)が利用できる。また、この他にまつばんだ交通のバスもある(宮之浦行き)。荒川登山口からバス停までの林道はひたすら登りでキツい。1時間というエアリアのコースタイムはおそらくウソ。なお近くに公衆電話があるので、バスを逃した場合はこれでタクシーを呼ぶとよい(携帯は圏外)。
*その他島内の移動
安房しんじやまレンタカーを利用。カローラ1台(1500cc定員5)・プラッツ1台(1000cc定員5)を48時間借りて合計\24863(含・保険代)。旅行ガイドブック『るるぶ』の読者特典で基本料が10%引きになる(48時間までの場合)。宮之浦港で乗り捨て可。店のおじさんはオープンな人で、たんかんを一袋プレゼントしてくれた。
9.宿泊
*ドルフィンポート(幕営)
鹿児島港の一角にあるフードコートのようなおしゃれな商業施設。目の前に桜島が大きくそびえる。どの店も高級志向で値段は全体的に高め。東京でもまれに見るファミレス「びっくりドンキー」(裏春も含めた6日間の鹿児島滞在の中、筆者はここで2回食事をした)とファミリーマートが入っており、非常に便利である。店舗スペースと港の間に芝生があり、今回も前回同様ここで幕営。風の強かった前回とうって変わって今回はほぼ無風で、非常に快適な一夜を過ごすことができた。ただ場所が場所だけに目立つので、テント設営は寝る直前にするのがよい。
中央駅から天文館などの市内主要ポイントを循環するバス「ドルフィン150」(150円均一)で「ドルフィンポート」下車。屋久島を含む離島へのフェリー乗り場へは徒歩10分ほど。
*平内屋
島南部の平内にある。島を一周する県道77号線沿いにあるが、一件普通の民家と変わらないので夜は特に見落としやすい。料金は素泊まり1600円で、中は非常に清潔。駐車スペースは5台分ほどある。風呂・洗濯機があるが使用時間に制約がある。乾燥機もあるが、海風の当たる外の物干しも非常に乾きが早い。アルコールの持ち込みは禁止。また23時消灯となっており、これを厳守せねばならない。全体的にストイックな宿なので、打ち上げのために利用するには難があるといえる。
*民宿あさか
宮之浦と安房のほぼ中間の楠川集落にある。平内屋同様77号線沿いにあるのでわかりやすい。料金は素泊まり2000円で、部屋はテレビ・冷蔵庫・流しなどすべて揃っていて非常に快適。駐車場も広いので余裕を持って駐車できる。前回の報告書にもあるように、酒類の品揃えが充実したスーパー「わいわいらんど」(屋久島の焼酎「三岳」ももちろん扱っている)から至近距離にあり、打ち上げの買い出しにも苦労しない。注意点としてはトイレが若干離れていること、そして会計のタイミングがあいまいなことが挙げられるが、いずれもあらかじめ確認しておけば深刻な問題ではない。
10.行程 (凡例 …空路 ~海路 =陸路 →歩行)
当初の予定は以下の通り。
3/11(水) 羽田空港…鹿児島空港=鹿児島市内
12(木) 鹿児島港~宮之浦港=白谷雲水峡-(1:10)→白谷山荘
歩行時間計1:10
13(金) 白谷山荘-(1:20)→楠川分れ-(1:10)→大株歩道入口-(1:50)→
縄文杉-(1:30)→新高塚小屋 歩行時間計:5:50
14(土) 新高塚小屋-(3:20)→宮之浦岳-(2:00)→黒味岳-(0:35)→
花之江河-(1:25)→淀川小屋 歩行時間計7:50
15(日) 淀川小屋-(約1:30)→紀元杉=安房=尾之間温泉=平内
歩行時間計およそ1:30
16(月) 終日島内周遊(予備日兼用)=民宿あさか
17(火) 民宿あさか=宮ノ浦港~鹿児島港
しかし運悪く、宮之浦登頂を目指した14日に寒冷前線が日本列島を縦断。当日は予定通り出発はしたものの、前日までとうって変わって強風が吹き荒れ視界の利かない危険な状態であったため淀川への縦走を平石岩屋の時点で断念。以下の行程に変更した。
3/14(土) 新高塚小屋停滞
15(日) 新高塚小屋(←→宮之浦岳)→縄文杉-(4:40)→荒川三叉路=安房安房=平内 歩行時間計5:50
16(月) 終日島内周遊(予備日兼用)=民宿あさか
17(火) 民宿あさか=宮之浦港~鹿児島港
翌15日は天気こそ回復したものの、森林限界突破後のルート上にある岩盤が凍っている可能性が排除できず、その際には4本爪の軽アイゼンでは対処ができないことから、宮之浦へのピストンをせずに荒川登山口へ下山する苦渋の決断を下した。終わってみれば2年前とまったく同じ負け方をしてまったく同じ退路をたどることとなったが、この日実際に宮之浦登頂を目指した人の話では新高塚側から宮之浦への登頂はこの日も依然困難な状況であったようで、結果的に正しい判断であったように思う。
*3/11(水) 羽田空港…鹿児島空港=鹿児島市内→ドルフィンポート
この日は鹿児島への移動のみ。詳細な情報は他項を参照のこと。
*3/12(木) 鹿児島港~宮之浦港=白谷雲水峡→白谷山荘
白谷雲水峡までの交通に関しては前述の通り。白谷雲水峡の入口にあたる白谷広場はその名に反してあまり広くないので注意。車道を少し進んだところにトイレがあるので、入山前に必ず済ませておく。入山の際に支払う協力金は300円/人。白谷雲水峡の渓谷美は縄文杉に次ぐ屋久島の観光スポットで、途中渡る吊り橋から見下ろす景色は圧巻。観光客も多く訪れるので道は歩きやすい。ただし、途中いくつか渡渉点があるので増水時は注意。直接白谷山荘へ向かってもよいが、くぐり杉などを見ながら行くのもよい。白谷山荘はコンクリートの頑丈な造りで、小屋の真正面に水場がある。トイレが建物内にあるため臭いが気になるが、一定時間が経てば慣れる。また扉で仕切られた奥の部屋を確保できれば臭いはほとんど気にならず、快適に過ごせる。
*3/13(金) 白谷山荘→楠川分れ→ウィルソン株→縄文杉→新高塚小屋
楠川分れまでは鬱蒼とした苔蒸す森の中を行く。途中辻峠からは太鼓岩へ登る道が分岐している。木の根が入り組み滑りやすいが、その先にある太鼓岩は宮之浦岳など屋久島の山々を一望できる素晴らしい展望台のはずなので(この日はガスで何も見えず、風が強くて長居はできなかった)、天気が良ければ行く価値はありそう。楠川分れで荒川からのトロッコ軌道に合流、大株歩道入口まで延々と軌道上を歩く。軌道は平坦なのでコースタイムの短縮は容易。軌道終点の大株歩道入口にはトイレがある。ここから先は縄文杉まで木の階段を中心とした急なアップダウンが続く。登りでも滑りやすいので足元に注意。途中ウィルソン株(中に入れるが登ってはならない)・夫婦杉・大王杉を経て有名な縄文杉に至る。縄文杉の少し先に高塚小屋がある(トイレあり)が、宮之浦岳までの距離を勘案するとこの先の新高塚小屋に泊まる方が賢明である。新高塚小屋へは縄文杉から1本で着けるが、この1本が個人的には一番きつかった。小屋手前の沢が水場として使えるので、到着前にここで水をくんでおくとよい。新高塚小屋は広くて過ごしやすいが、夜はかなり冷え込むので防寒は万全に。またトイレと水場が少し離れているので、いずれも明るいうちにその場所を把握しておくべきである。
*3/14(土) 新高塚小屋→第二展望台→平石→第二展望台→新高塚小屋
第二展望台付近まではシャクナゲの森。その先で森林限界を超えるが、海から直接吹き付ける風は非常に強い。さらにこの日は寒冷前線の影響で猛吹雪となり、視界もほとんどきかない状態。足元では、雪が溶けてできた巨大な水たまりが行く手を遮る。靴の防水を万全にしていても心もとない。平石付近では岩肌につけられた木道が凍結して非常に危険であった。ひとまず岩を登り切って安全な岩陰(屋久島では岩屋とよぶ)に逃げ込み、これ以降の前進を断念。新高塚へ引き返すことにした。いうまでもなく、復路は往路以上に細心の注意が必要。小屋に戻ってからはひたすら雑談で時間をつぶした。
*3/15(日) 新高塚小屋→縄文杉→荒川登山口→荒川三叉路=安房=平内
先述の理由から宮之浦登頂を完全に断念し、荒川三叉路15:05発のバスを目指して下山。楠川分れまでのコース状況は先述の通り。木道はやはりとても滑りやすい。トロッコ軌道上に併設されている木道は小杉谷集落跡(トイレあり)を過ぎたあたりで途切れ、その先は荒川登山口(トイレあり)まで軌道の枕木の上をじかに歩くことになるが、枕木は等間隔には並んでいないので歩幅が乱れて歩きにくい。交通の項で述べた通り、荒川登山口から荒川三叉路バス停までは舗装された林道をひたすら登る。これが地味にこたえる。この道を少しでも楽にクリアするためには、朝余裕をもって下山を開始すること!バスの時間まで余裕時分を確保すれば、途中サルや山あいを眺めながらのんびり登ることができる。
安房へ下るバスの車窓風景は深山幽谷のそれからヤシの木の生い茂る南の島のそれへとあまりにも極端に変化するので、さながら神隠しにあったような気分になる。
その後安房で車を借りて平内の宿に荷物を置き、尾之間温泉(200円)で労をねぎらった。若干狭いが価格は手ごろで雰囲気もよい。地元集落の住民は無料で入れるため終始にぎわっている。お湯は熱め。
*3/16(月) 平内=屋久島フルーツガーデン=栗生=大川の滝=屋久島灯台=
宮之浦=永田いなか浜=矢筈嶽神社=民宿あさか
一足先に鹿児島へ戻る酒井さんを見送った後、レンタカーで屋久島観光。島南部の平内から県道77号線で島を3/4周した。屋久島フルーツガーデンはパッションフルーツやマンゴーなどの熱帯フルーツが試食できる植物園。栗生集落の浜辺には小さいながらもマングローブが茂る。大川(おおこ)の滝は名瀑100選にも登録された屋久島最大の滝で、88Mの高さから水の流れ落ちるさまは圧巻。この先永田まで、77号線は道幅の細い西部林道とよばれる区間に入る。カーブが連続しヤクシカ・ヤクザルが頻繁に飛び出してくるので運転の際は注意を。その西部林道の途中に白亜の屋久島灯台がある。灯台だけあって展望はきわめて素晴らしく、口永良部島や種子島、さらに鹿児島県本土と思われる島影まで見渡せる。その後宮之浦の観光センター2階のレストランで屋久島料理の昼食をとったのち再び永田方面へ引き返し、透明な海に白い砂浜が映える永田いなか浜と島の北端に突き出た矢筈嶽神社を回って民宿あさかのある楠川集落へ向かった。この日の風呂は安房の屋久島グリーンホテルの日帰り入浴。タオル付き630円で入浴道具は完備。さすがホテルである。入浴後は麦茶のサービスがあり、ロビーでインターネットを閲覧できる(無料)。屋久島最後の夕食は安房の「味処ふるさと」で地元の食材を堪能。カメノテ(磯でみられる貝の一種)の塩ゆでが個人的には大ヒット。お酒に合う味。
*3/17(火) 民宿あさか=宮之浦港~鹿児島港(解散)
矢島は科目登録と裏春準備のため安房7:00発の高速船で鹿児島へ。種子島も経由したのに鹿児島着は9:35。所要時間はフェリーの約半分強!
他のメンバーは宮之浦12:00発のフェリーで16:00に鹿児島港に到着後、鹿児島中央駅アミュプラザ地下の「かつ寿」で裏春メンバーとともに薩摩黒豚とんかつを堪能した。食後は列車で開聞へ向う裏春メンバーを見送って中央駅近くの鹿児島リトルアジア泊。翌日帰京の途についた。なお鹿児島リトルアジアは立地・設備・コストパフォーマンスともに優れた非常に便利な宿である。詳細は裏春報告書を参照のこと。
11.所感
2年前登頂に失敗した宮之浦を今度こそ極めて4年生に心地よく卒業してもらおうという構想は去年の秋ごろからありました。それがこのほど実を結び、個人山行という形でこそあれ山の子3度目の宮之浦挑戦を実現させることができてうれしく思います。
今回は前回の反省を生かして本格的防寒・軽アイゼンなどを揃えて挑みましたが、結果的には先述の通り前回とまったく同様に屋久島の気まぐれな天気に負ける形となってしまいました。残念ではありますが、撤退という今回の結果はその裏を返せばまた挑戦するきっかけにもなったので、前向きにとらえることにしています。
アクシデントや苦境に陥ったことも何度となくありましたが、それにもかかわらずみんなが最後に楽しかったと言ってくれたことは、俺にこれ以上ない喜びとやり甲斐を与えてくれました。もし将来山の子での思い出話をすることがあっても、この山行のおかげでそのときのネタには困らずに済みそうです。
みんな、本当にありがとう。
記:矢島
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